休日の方が早起きです。休日エンジョイ。なんか惜しいぜ、押居A太です。
もう随分懐かしい話なのですが、ボクのカノジョ、I子ちゃんがひとり暮らしをはじめた頃のこと。
このご時世、女の子のひとり暮らしなんて、ボクはちょっぴり心配だったのですが…。
「かわいいインテリア揃えて、何時間でも好きなことして。お料理だって楽しいし、毎日作るわ。A太も遊びに来やすいでしょ」。
うん、確かに。それにひとり暮らしって、何ものにも代え難い自由があるしね。
でも不安じゃない?怖くないの?
「そうねー、そこそこ人通りのある街なら大丈夫よ。それに変な人にはA太で慣れてるから」。
…むむ。じゃ、せめてオートロック付きの部屋を探そうよ。
安全のために、オートロックは絶対条件。それがダメなら断固反対!
「えー、キレイな街とかキレイな景色とか、もっと感性で選びたいのにー」。
甘い!I子ちゃん。
オートロックは迷える若者たちの応援歌、すなわち“ROCK!”。
そしてオートロックは、ボクからキミへの愛のメッセージ。
キケンがいっぱいのこの世界。なのにキミはあまりに無防備!ふっ、無邪気なものさ。
オートロックこそ唯一、真実への扉を開ける…、いや、扉は開けちゃいけないぜ、ベイビー。
とにかくI子。
想像してごらん、変な勧誘の口車に乗せられて、壺だらけになったキミの部屋を…。
想像してごらん、呼んでないのに隣の晩ごはんをノゾキにくる芸能リポーターを…。
かくして、彼女はオートロック付きの部屋でひとり暮らしをはじめた。
ボクはいまだにロック解除の暗証番号を知らされていない。